鍛錬型と鍛錬法
- 2017.05.20 Saturday
- 19:53
JUGEMテーマ:空手道
今日紹介するのは、沖縄の伝統空手の鍛錬方法と鍛錬を主とした型である。(「沖縄空手古武道グラフ」1995 より転載)
首里泊手系と那覇手系、面白い。勿論、写真では出てないが、他にも各流派ごとに多種多様なものがあるようだ。
沖縄の伝統空手は先ず身体づくりから始まる。
例えば、我が剛柔流(那覇手系)では一昔前までは、”サンチン三年”と謂われていた。・・・今では”オーマイガー”だろう。九割がたが頓ずらか・・・。苦笑
嘗ての沖縄の拳聖と呼ばれている方々は、誰にでもそう容易くは教えなかった。稽古をつけなかった。弟子入りのハードルはチョウ高かったのだ。
そして指導するに際しても、(先生方独自の、或いは各流派に伝わる)基礎的な鍛錬方法で鍛え、且つその人間のやる気を観た、性格を視た。
それ故にこそ、入門できた弟子達は必至に日夜、先生の指導の下、稽古鍛錬に励んでいたはずである。
当時は一子相伝とはいわないが、信頼できる、期待のもてる弟子たちだけに、指導稽古をつければ良かった。
然るに現代は、いや我々は、その伝統空手を普及発展させるべく状態状況に置かれている。(勿論、そうではない先生方もいらっしゃると思いますが・・・)
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画像では説明文が読みづらいので、文字を起こす。
首里手系:鍛錬型はナイファンチとセーサンである。糸州安恒・安里安恒の系統は鍛錬型をナイファンチを得意とし、喜屋武朝徳の系統はセーサンを得意とする。
泊手系:鍛錬型はナイファンチである。松茂良興作の流れをくみ、泊地方で伝承されたため泊手と呼ばれる。
那覇手系:東恩納寛量から許田重発等へ継承されたもので、鍛錬型はサンチンである。
因みにこの人は小生の先輩だ。若くして鬼籍に入った。実に惜しい人を亡くした。(知念真三先輩)
上地流系:上地完文が中国福建省に渡りもたらした純粋の中国拳法。基本型の「三戦」と「十三」「三十六」の三つの型は、完文直伝の型であり、上地流の根幹をなしている。たたいて鍛える極めて実践的特質をもっている。